笑顔相続のススメ④

皆さんこんにちは!

今回も、相続診断士が伝える心温まるお話、「笑顔相続のススメ」シリーズをご紹介します。

もしあなたに万一のことがあった時、想いを遺すことで、残されたご家族は笑顔相続をすることができるかもしれません。ぜひ、ご一読ください。

 

一般社団法人ながさき住まいと相続相談センターでは簡易版のエンディングノートを無料で差し上げておりますので是非お気軽にお立ち寄りください。

 

【なぜ遺言を残すのか?】

 

 Aさん(68歳・女性)は早くにご主人をなくし、女手ひとつで残された息子二人を育てました。現在息子は二人とも結婚してそれぞれの家庭を持っています。

 長男(43歳)と次男(41歳)は仕事が忙しいながらも時々孫を連れてきてくれるなど親思いの息子たちですが、兄弟間の仲があまり良くないことがAさんの悩みの種でした。そこでAさんは、自分が亡くなった後、相続で兄弟が争わないよう公正証書遺言を作成することに決めました。

 Aさんの相続財産は現預金と自宅マンションで、総額5,000万円ほど。財産は兄弟仲良く平等に渡したいと考えていたので、法定相続分どおり、現預金については2分の1ずつ、自宅マンションについては、すでに息子たちは自分の家を持っていることもあり、売却してその売却代金を2分の1ずつ相続させるという内容の遺言書を作成しました。

 また、相続が発生した後、Aさんの想いを確実に実行できるよう、信頼のおける専門家に遺言執行者をお願いし、遺言で指定しました。

 遺言執行者は相続が開始した時には自宅マンションを売却し、確実に遺言の内容を実行してくれます。遺言を残し、遺言執行者を指定することにより、仲の悪い兄弟は特に話し合いをすることもなく、Aさんの財産を受け取ることができます。

 遺言を書く一番の理由が、ここにあります。相続は遺産分割協議をするから揉めると言っても過言ではありません。遺言によって相続人が遺産分割協議をしなくてもよくなれば、揉めようがないわけです。遺言の作成は「究極の争族対策」です。

 

想いを残すことが大切

 数年前から終活ブームが起きたこともあり、遺言書を作成する人が増えています。しかし、遺言を残してさえいれば何も問題はないかというとそうでもなく、遺言の内容によってはかえって相続人間で争いになってしまうケースも多くあります。

 特に遺留分を侵害する内容の遺言は、注意が必要です。また、遺言が法律の規定に従っていなかったり、財産の記載漏れがあったりすると、結局相続人間の話し合いが必要になるケースも少なくありません。

 作成した遺言を確実に実現させるために、遺言執行者を指定しておくことも重要かもしれません。遺言執行者を指定することで、①遺言の内容を速やかにかつ確実に実行でき、②相続人間の争いを防止することができます。

 実は、相続において法定相続分どおり平等に財産を分けられるケースはほとんどありません。また、亡くなった時の財産を平等に分ければ相続人から不満が出ないかというと、そうともいえないのです。「長男は大学に行った、大学院に行った、留学した」「長女は嫁入り道具を買ってもらった、マンションの頭金を出してもらった」など、生前の不平等も争いの原因になります。

 平等で分けられないからこそ、想いを残すことが大切です。長男には長男の役割があり、役割に沿った財産を相続させるので、財産が多くなる。次男が受け取る財産は長男より少ないが愛情は同じ、と書いてあれば子どもたちは揉めないのです。

 つまり、争族を避けるための遺言に必要なのは、①想いを残すこと、②遺留分に配慮すること、③遺言執行者を指定すること、④相続に詳しい専門家に相談することです。

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